あなたに最適なCMS(人・ビジネス・サイト別おすすめCMS)
これまでワードプレス、スクエアスペース、WiX、ジンドゥーの4社を様々な切り口で比較してきました。詳細は各比較表やメリット・デメリットをご確認いただきたいのですが、この記事ではずばり、各CMSがどんな人、サイト、ビジネスに向いているかをご紹介します。あくまでも個人の見解ではありますが、数々のウェブディレクションに携わり、様々な失敗を重ね、また自分自身でもCMSでサイトを運用する身として得てきた経験から、8割程度の確率で当たっているのではないかと自負しております。皆さんのCMS選びに役立てば幸いです。
もくじ
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ワードプレスがおすすめの人・ビジネス・サイト
Webの知識が中級~上級以上の人
Web制作を本腰入れて学びたい人(本業以外に学習時間や作業時間を作れる人)
Webの機能やデザインを自由にカスタマイズ・拡張したい人
Web制作会社
ブロガー
エンタープライズ向け
ワードプレスは元々がブログサイトの開発に端を発したサービスということもあり、ブログのテキストエディタは優れていると思います。ブロガーの皆さんがこぞってワードプレスを選ぶのもうなずけますね。ただ、ワードプレスはやはりそれなりの知識がないと、途中で挫折しがちなCMSです。サーバーやドメイン、各種プラグインが入ったオールインワンタイプではないため、ワードプレスのシステム更新時はもちろん、何か不具合が生じた際は、それがサーバーなのか、プラグインに起因するものなのかなど、自分で解明する必要があり、全くの素人では厳しいでしょう。
ウェブデザイナーのイメージ
また、ホームページでの集客やコンバージョンにこだわり始めると、当然ながらプラグインが増えていき、有効なものは大抵有料です。テーマにしろ、プラグインにしろ、膨大な数があるのがメリットでもあるワードプレスですが、中身は玉石混交であるため、知識だけでなく見極める目も必要になります。 そういった意味で、プロであるWeb制作会社はもちろんですが、知識やスキルが中級以上の方や、ビギナーであってもそれなりのITリテラシーがあり、Web制作を学ぶ意欲がある人でないと厳しいかもしれません。
このコードを理解する意欲があれば向いているかも?
ワードプレスはやはりそのカスタマイズ性や、大抵のWeb制作会社で対応可能なメジャー度から、チェーン展開している飲食店やホテルなど、エンタープライズ規模のビジネスに向いたCMSといえるでしょう。
スクエアスペースがおすすめの人・ビジネス・サイト
洗練されたデザインやミニマルデザインが好きな人
クリエイティブ系ビジネス(アーティスト、フォトグラファー、イラストレーター、ファッション、Webデザイナーなど)
期間限定公開サイト(ウェディングや特設イベントサイトなど)
トラフィックが非常に多い/動画や高画質の画像を使用するサイト
企業やブランドの公式サイト
英語が苦ではない人(Google翻訳などを駆使して使う意欲がある人)
スクエアスペースはクリエイティブな感性を持った人がいかにコーディングのスキルを必要とせずにホームページ上に表現できるかということに注力しているようです。例えば画像の挿入一つとっても、事前に容量の調整をせずともアップロード過程でスクエアスペース側が自動で最適化してくれますし、ビジネスカテゴリ毎に用意されているテンプレートは他社CMSより少ないですが、そのどれもが高い完成度で、同じビジネスカテゴリのサイトであれば難なくそれなりのものが完成します。さらにプロのデザイナー向けにも、テンプレートに縛られることなく自由にカスタマイズできるデベロッパーモードが用意されています。
こんなデスクがお好みならきっと貴方はスクエアスペース派!
また、プロ級のカメラマンの投稿が多いハイレベルな画像共有アプリ500pxやインスタなどのストーリー用画像アプリとして人気の「Unfold」と連携しており、クリックとドラッグアンドドロップでブランドをより美しく、ユニークに見せることが可能なため、作品を公開するためのギャラリーサイトを構築したいアーティストやインスタグラマーなどにフィットするCMSだと思います。
スクエアスペース傘下のUnfoldはこれまで7億以上のストーリーが誕生
また、スクエアスペースはGoogleサーチコンソールと直接統合した最初のCMSであり、Googleマイビジネスの登録申請から情報管理も行えます。見た目のクールさだけではなくウェブ検索上での優位性にも配慮しているため、SEO対策を自社で対応したい中小企業の公式サイトとしても機能するでしょう。
唯一最大の欠点といってもいい点が日本語化できていないことです。日本でのローカライズが始まったら人気が一気に高まるのではないかと思っているのですが、それまではこのサイトで微力ながらスクエアスペースユーザーが欲しい情報の和訳や解説をしていきたいと思っています。知りたい情報があれば是非ご一報ください。
WiXがおすすめの人・ビジネス・サイト
無料プランから始めたい人
デザインアイデアがまったくない方
ビジネスの状況に応じて細かくプランをアップグレードしたい方
CtoCビジネス
サイト内でフォーラムを展開したい方
ネットショップやペンション、カフェなど、販売・予約受付を目的としたサイト(ビジネス&Eコマースプラン)
WiXに向いているサイトは、ワードプレスほどの機能拡張レベルや技術を必要としない、小規模のビジネスサイトです。バラエティに富んだプラグインを揃えていて、ホームページ内で会員向けのフォーラムページや予約機能、チャット、メルマガなどひと通りのオンラインビジネスがWiX一つでできるのが魅力です。無料プランではSEOなどできることが当然ながら限られますが、予算的に広告宣伝費の出費が難しく、それでもとりあえずはネット上にホームページを置いておきたい、という事業やイベントにはWiXとジンドゥーはおすすめです。
スモールビジネスの味方!
特にWiXはデザイン未経験の方でもボタンのデザインや挿入イラストなどバラエティに富んだものが用意されているので、好みのものが見つかれば満足のいくホームページがご自身でも作れると思います。
デザインパーツが豊富!
留意点としては、WiXは意外にも操作に慣れるのに時間がかかったので、気軽にホームページが持てるイメージのまま契約すると、途中で匙を投げてしまう人も出てきそうです。ただ、WiXは日本でのローカライズが進んでいて、各地でWiXを使ったホームページ作成のワークショップや作成代行も多く見受けられます。そういったワークショップに一度参加すると、その後のホームページの構築作業がかなり捗りますので、ホームページ作りは初めてという方は時間を浪費しないためにもおすすめします。また、英語が完全にNGな方は、WiXの操作画面の一部は英語のガイドになっていますので注意してください。
ジンドゥーがおすすめの人・ビジネス・サイト
無料プランから始めたい人
英語が完全にNGの方
(AIビルダー)デジタルビギナー
(AIビルダー)ネット上に看板代わりに会社やお店の情報を出しておきたい
(AIビルダー)ビジネス用銀行口座審査のためなど、取り急ぎ公開したい人
(クリエイター)企業やお店の公式ホームページなど更新頻度が少ない公式サイト
(クリエイター)和文テキストの多いサイト
ジンドゥーはとにかくスマホを使うのがやっとのレベルだけれど、ホームページが必要という方におすすめです。また、ジンドゥーは世界的にはメジャーではないものの、日本では早くからKDDIウェブコミュニケーションズと協業を始めたため、海外のCMSのなかでは日本語でのローカライズが最も進んでいるのではないかと思います。そのためか国内ではジンドゥーユーザーは比較的多いようです。
スマホで簡単に作成可能!
AIビルダーは機能やデザインは非常に限定的ですが、質問に答えていくだけであっという間にホームページが出来上がります。そのため、地元客のために便宜的に情報を公開しておきたい店舗や、銀行のビジネス用口座の審査で取り急ぎホームページを公開したい方に便利だと思います。
クリエイターは作成可能ページ数が3,000ページまで可能であること、取り扱いドメイン数も多く(今回のCMSのなかで唯一”.jp”も扱っています)、何より見栄えを気にする方にとって、そして読み手にとっても重要な日本語フォントがデザイナー御用達のモリサワフォントを176書体もプラン内で使えるのは魅力的です。デザイナーなどAdobeユーザーであればもちろんモリサワフォントは使えるのですが、昔はとても高価だったこのフォントがいちユーザー単位でこれだけ使える時代になったのだなと個人的には感激です。今回のスペック比較では他社CMSよりやや劣りがちであるものの、多機能を求めていないけれどページ数が多い公式サイトや、この特性を生かしたいテキスト重視のサイトに最適だと思います。
日本語の文章の見せ方にこだわりがある方におすすめ
今回採り上げたワードプレス以外の3つのCMSすべてにいえることですが、1つの企業が開発・運営してプログラムが非公開のサービスは、セキュリティの問題をあまり気にしなくても済むことから、スクエアスペースとWiX、ジンドゥーは本業がホームページを触ること以外にある、または本業に集中したい方に適しています。
いかがでしたでしょうか?実際にそれぞれのCMSを使ってみて分かった使い心地なども踏まえながらご紹介してきましたが、CMSはアップデートの激しいツールなので、また定期的に各社の情報をチェックしつつ、また別の切り口でご紹介するなど情報更新していきたいと思います。
PRWORKSではスクエアスペースのワークショップやホームページ制作代行をしています。また、クライアントのニーズによってはフラットな目線で他社CMSの選択をご提案しています。お気軽にご相談ください。お問い合わせはコチラまで。